1億稼いでも手取り(可処分所得)は半分…悲しい現実

[ぱくたそ]
「年収1億円」と聞くと、多くの人が1年で1億円獲得しているような錯覚をします。当然のことながら年収●円と聞いて、そこに税金やら社会保険料がいくら引かれているなんて細かいことはいちいち考えないのが通常です。
年収が低ければ低い人ほど、この錯覚は起きやすいと考えられます。例えば、年収200万円の人は手取りで160万円ほど受け取ることができます。言い換えると、8割は受け取れるので税金や社会保険料に対する意識はそれほど高くありません。税金や社会保険料を取られること自体に「嫌だな」と思うことはあったとしても、その金額は少ない為です。
さて、では年収が1億円ある場合はどうでしょう。1億円もあると税金や社会保険料が差し引かれた可処分所得、いわゆる手取り額は相当低いのです。いったい、どれだけ国に持っていかれてしまうのでしょうか。
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年収400万円の手取り(可処分所得)

[ぱくたそ]
日本の平均年収がざっくり400万円。ここから所得税や住民税、社会保険料が引かれると残る金額はおよそ320万円ほどとなります。つまり、自由に使うことのできる手取りが320万円ほどということ。年収の8割が実際に使える金額となります。
これはもちろん業種にもよります。サラリーマンであれば、税金計算の際の控除額が決まっていますが、自営業の場合は経費などが業種によっても全然異なってきます。一概に320万円というわけではありませんが、ざっくり400万円働いている人はこの程度の手取りがあるとお考え下さい。
年収1,000万円の手取り(可処分所得)

[photoAC]
では、高所得者の1つのラインとして1,000万円という金額がありますが、1,000万円の場合は手取りはざっくり730万円。年収に対しては73%の金額が実際に使える手取りということになります。4分の1は国に持っていかれると考えると、税金や社会保険料への意識も高まっていきます。
年収1億円の手取り(可処分所得)

[photoAC]
さて、今回のテーマでもある1億円の場合はどうでしょうか。1億円の場合は手取りがざっくり5,000万円。なんと驚くことに半分しか残りません。年収1,000万円の人の10倍稼いでいるわけですが、手取り額は7倍程度です。年収1億円あっても、1億円のマンションを買うのに2年かかります。これは報われません。
5,000万円という金額を単純計算で日割りすると、1日あたりに使える金額は13万円です。そう考えると豪遊できるような金額ではないことが分かります。
まとめ
ざっくりと年収と手取りをまとめると下記の通り。年収 | 手取り(可処分所得) | 年収比 |
---|---|---|
400万円 | 320万円 | 80% |
1,000万円 | 730万円 | 73% |
1億円 | 5,000万円 | 50% |
稼げば稼ぐほど国にもっていかれてしまう制度。この制度自体、日本だけではありませんが、働く側からすると夢のない制度ではあります。このような背景から、高所得者になると税金対策に力を入れることとなります。いかに税金・所得税を安く抑えるかを考えることよりも、稼げる人があまりこういうことを意識せずに稼げる社会であればどんなに楽だろうと思います。
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